なぜ?ナシには受粉樹が必要で
ブドウには必要ないのか?
 著者:研修生 藤井
 梨は花粉の相性のよい受粉樹を混植し、ミツバチを放したり人間が人工的に受粉させたり、作業が色々ありますが、ブドウにはこういった作業が無いので、一面同じ品種を植えていても、ちゃんと果実を実らせることが出来るのです。

 それはなぜ?と疑問に思ったので、調べてみました。
 
 
 ナシには自分の花粉を受粉しても受精しない性質があるため、他の品種の花粉を必要とします。また、他の品種であっても相性があり特定の品種間では受精しない性質もあります。そのため受精可能な品種の木を植えておく必要があります。

 これに対し、ブドウは自家受粉が可能であるため同一品種であっても果実をつけることができるのです。

 このように自分の花粉で受精しない性質を自家不和合性と呼びます。これは植物が自家受粉によって遺伝的な多様性が失われて、環境変化や病原体に対して適応できずに絶滅するのを防ぐためのものと考えられています。

 一方、自家受粉には受粉のために動物を呼び寄せたりする必要がなく、小さい花で花粉が少なくても良い、繁殖相手が見つからなくても子孫を残せるといったメリットもあります。より早く開花できるため短期間で増えて生息域を確保するのに有利に働くようです。

 雌雄同花の植物の場合、多くは自家受粉と他家受粉の両方ができ、他家受粉を優先しつつもいざというときは自家受粉で子孫を残せるように、他家受粉ができなかった場合に自家受粉が起こるような仕組みを持っています。

参考文献
『果樹園芸大百科 3 ブドウ』 農文協編, 農山漁村文化協会, 2000年
『果樹園芸大百科 4 ナシ』 農文協編, 農山漁村文化協会, 2000年
『キーノートシリーズ 植物科学キーノート』 A.J. ラック・D.E. エバンス著, シュプリンガー・フェアラーク東京株式会社, 2002年
『バイオディバーシティ・シリーズ2 植物の多様性と系統』 加藤雅啓編, 裳華房, 1997年
  
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